多分私の説明は分かり辛いと思うのでパーツリストを付けておきます。
排気エルボー、何で外れちゃったんだろうと考えてみましたが
1、一番怪しいのはボルトの締め付け不足。
一般的なM8の締め付けトルクで締めたつもりなんですがトルクレンチを使わなかったのでこれが弱かったのかも?
2、次はミキシングエルボーの位置を高くしたために長ニップルなどの重量が増えたのと1番重いミキシングエルボーがねじ締結部分から遠くなってしまい振動などによる荷重が増えて一般的なM8の締め付けトルクでは足りなくなったということ。
単に締め付けが弱かっただけということであればしっかり締め付ければ済む話なんですが2番目の原因も可能性がないわけではありません。
もしネジに掛かる重量が過大ということであれば 長ニップルを外してミキシングエルボーの位置を低くするか それにも耐えられる強い力で締め付けるしかありません。
折角排気系をいろいろ考えて今の構成にしてるのでこれは避けたいところ。
そうなると締め付けを強化するしかありませんがこのエンジンを私の前に整備した人が取り付けねじを一般的なステンレス製に換えていてこれを使う限りあまり強くは締め付けられないようです。
で、しっかり締め付けるにはやはり鉄のねじだよねということでヤンマー純正の取り付けねじを使ってみようとパーツリストを見ると使われているねじは30、35、70mmの3種類。 ヤンマーさんに在庫と価格を問い合わせましたが在庫は有るけどどれも10本単位での販売とのこと、価格は30mmが80円、35mmが100円、70mmが180円+消費税と10本単位で買うと結構な値段になります。(70mmは在庫は日本全国で最後の10本だけだそうです。)
ということでヤンマー純正のねじは諦め汎用の物を買うことにしました。
強く締め付けるならハイテンションボルトだよねということで少し調べてみましたがいろんな強度分類があって10.9と表記されているものは100kg/㎟の耐力があってM8ボルトの締め付けトルクは31N.mと有ります。一般ネジが8N.mと記載されていましたのでこれに比べて4倍近いトルクで締め付けることが出来ます。
ネットで強度区分10.9のハイテンションボルトを物色しましたがばら売りでも最小注文数があって1本だけの注文は出来ませんでした。
結局買ったのは35mmx7本と75mmx4本、それでもヤンマー純正に比べて1/3ほどで買うことが出来ました。
70mmを買わなかったの欲しいメッキ仕様のものが無く納期も長かったからです。
ま、長い分は切ればいいことですからね。
純正より5mm長いボルトを買ってしまったのでこのまま使えるのかボルト穴の深さと排気エルボーのフランジそれとガスケットの厚みを測ってみました。
(あ、ガスケットは新しいものを予備用も含めて2個買いました)
ボルト穴の深さは3カ所すべて15mm、フランジは厚い部分は55mm、薄い部分は2カ所とも15mm、あれ?パーツリストでは30mmと35mmの2種を使うことになってるんですが長さを変えてる理由が見当たりません。
それどころかガスケットの厚みは2.5mmほど、スプリングワッシャーの厚みは2mmなのでこれを合計すると2+15+2.5=19.5mmでねじ穴深さ15mmでは35mmのボルトだと0.5mm長すぎて奥に突き当たってしっかり締めつけが出来ないことになってしまいます。
私はヤンマーさんの単純なミスと思うんですがーー、ヤンマーさんに問い合わせても今となっては理由を知ってる人なんていないでしょうね。
同じように75mmの物も0.5mmながすぎることになるのでワッシャーを1枚入れることにしました。ワッシャーの厚みが1.6mmあるので1mmの余裕が出来たことになります。
(自分で読み返してみても長いですね、たかがボルト3本のため面倒くさい説明でごめんなさい。)
パーツもそろって再取り付けでがその前にミキシングエルボーにつながっているホースを外してウォターロック1杯+接続ホースの喉元まで溜まってる水を抜いておきました。
排気エルボーが外れてしまうと排気圧が掛からないので排気管に押し出せず目一杯溜まってしまうんですよね。
で、入り切れない水は溢れてビルジ溜まりに流れ込むことになってしまいます。
ボルトにスプリングワッシャーとワッシャーをセットして今回はトルクレンチを使って30N.mでしっかり締め付けておきました。
これで一応修理は終わりましたがまた外れた時のためボルト類とガスケットは船に常備しておくことにします。
それにしても今回のトラブル、ボートステーションを後にしてすぐに壊れたのは不幸中の幸いでした。 もっと遠いところで壊れていたら118番の御世話になるはめになってたかもしれません。
で、そんなことにならなくてよかったよかったで1杯。