ダガーボードはどうなったって思ってる人もいるでしょうから中間報告。
FRPの樹脂の完全硬化を待って既存の部分との境目とか表面が荒れている部分などをディスクグラインダーで均し、ゲルコートを塗って外側は完成です。
船尾のねじ止め手伝いに来た嫁さん、これ見て「かっこいい!」と一言。
鉄板を最初にセットした時も見てるんでこの時に比べれば格段に格好良くなりましたからね。 ま、普段は水の中で見える部分じゃないんですけどーー。
第二次大戦時のイギリスの名戦闘機スピットファイア-は美しいものは高性能だとのポリシーで設計されたそうですがこのダガーボードもそうあってほしいですね。
外側が終わったら内側の作業、外側の5層のFRPだけでもダガーボードを支えるには十分以上なんでしょうが念のためダガーボードケース内にポリエステル樹脂を流し込んで固めてしまい、さらにダメ押しでダガーボードケース上部をFRPで塞いでしまうことにしています。これだけやっておけば万が一座礁してダガーボードが抜けても浸水することは無いでしょう。
現在はこのポリエステル樹脂を流し込んでいる段階。
これに先立ち上から吊っていたチェーンブロックを取り外し、脚立も撤去、ダガーボードを吊っていたステンレスの針金は適当に丸めてダガーボードケース内に押し込んでしまいました。
ざっとした計算ではダガーボードケースの上端まで樹脂を流し込もうとするとかなりの量(15~20ℓ)が必要です。
これを一気に混合して流し込んでしまえれば簡単なんですが問題は硬化時の発熱、熱の逃げ場がないと硬化時の発熱で温度が上がり温度上昇で反応速度が加速、更に温度が上がってと熱暴走が始まり最後には煙が出るほどの温度になってしまいます。
時間は掛かりますが安全のため2ℓ/日に小分けして時間を空けて流し込むことになり、これを8回繰り返してやっと口の部分まで近づいてきました。
あと1回で終わりそうです。
でこの間にやってたのが船尾防水、その他。
船尾防水は紹介したんでその他を紹介すると。
- プロペラ研磨
2度目に着いたフジツボを落とし、ペラに残っていたペラクリーンをサンドイッチで除去、ついどこまで綺麗になるか夢中になって最後は#1000のサンドペーパーで磨き上げました。
Before
After
- マスト下ブーム受け金具製作
SB2はマストを倒すときのためにメインブームが取り外せる構造になっていてブームのピボット部は固定されていません。
セイルを張った時にはガフとセイルの下にぶら下がる格好になるんですがセイルを外してしまうとマストの付け根まで落っこちてしまいキャビンへの出入りの邪魔。
で、こんなものを作ってみました。
アルミのアングル(15x20x2t)を背中合わせにして固定しただけの物なんですが
これをマストの溝に差し込んでマストを乗っけてハイこのとおり。
アングルは背中合わせにした時のねじが有るのでスリットからは出て来ません。
ガフからロープを掛けておかなくても落ちないのがいいですね。
- 船体登録番号シール剥がし
実はこの船、船検を受けた時に頂いた新しい船体登録番号シールはデッキの塗りなおしをした後に貼ろうと思ってまだ貼り付けていません。
で、いまくっ付いているのはボロボロになった古いシール。
塗装をいつやるかは別にしてどのみち剥がさなきゃいけないので今のうちに剥がしてしまうことにしました。
最初はスクレイパーだけで剥がそうとしましたが全く歯が立たず、ヒートガンを持ち出して熱しながらスクレイパーで剥がしました。
これだけでは糊が残っているので超強力シール剥がしを塗って柔らかくなった糊をスクレイパーで落とし、最後にアセトンで拭きあげました。
日焼けの差による文字の跡は残ってはいますがシールの下からつやつやした表面が出て来ました。
建造当時は全面がつやつやしていて綺麗だったんでしょうね。
この勢いを借りてデッキの塗装までしちゃいますか。
ま、お天気次第ですけどね。
と、こんなことをやっていて以前からやりたかった小さな懸案事項が少しづつですが片付いています。
ただ進捗が牛歩どころかカタツムリの速度なんで年内に終われるか??です。