水夫の足さんから頂いたYCエンジン用のシリンダーヘッド、去年の暮れに佐賀ボーリングさんに整備をお願いしていましたが整備が終わって戻ってきました。
整備内容は先ずはバルブシートの手直し、バルブ位置が深くなり過ぎてるということで位置精度を確保するためシートリングを打ち込んでバルブシートを再生、バルブは末續さん手持ちの分が一番状態が良いということで当たり面を研磨した後すり合わせを行ってもらいました。
次は排気ポートのガスケット面の切削、錆の影響で凸凹が大きくなっていたので平面を出すために切削してもらいました。 (塗装を行った後の写真ですが)
排気管取り付けのねじ穴も錆の影響で入口付近のねじ山が無くなっていたのでリコイル処理が施されています。
吸気管取り付け部のガスケット面も若干ですが平面度に問題があるので削っておきますということで切削。
最後にシリンダーヘッド面も冷却水通路付近が錆で低くなっていたので漏水防止のために0.1mmほど切削。
思ったよりあちこち手直しが必要でしたがこれで何の心配も要らない状態になったと思います。
最後の仕上で塗装がまだらに剥離しているので再塗装を施すことにしました。
最初はスクレイパーで落としていたんですが落ちてくれない部分も多く、手持ちにあった剥離剤を使うことにしました。
剥離剤を塗って30分ほど待ってスクレイパーで剥がします、それでもまだ塗膜が残ってるので2度目の剝離剤を塗ってさらに30分、最後はワイヤーブラシで擦って地肌が出て来ました。
地肌は茶色の錆びた状態なので錆止めを下地にしっかり塗っておくことにしてサビキラープロを2度塗り、しっかり乾燥したらまだら模様になりました。
説明書きによるとこのまだら模様は錆びと反応して出来るとのことで心配は要らないようです。
錆止めが終わった後にヤンマー色での塗装、純正色のスプレー缶もヤンマーさんで売っています。 これを2度塗りしたら綺麗になりました。
最後はマスキングテープを外して則が残らないように綺麗に清掃、ガスケット部など非塗装面には錆止めにエンジンオイルを塗ってほぼ完璧な状態のシリンダーヘッドの出来上がりです。
これで末續さんのYS12も生き返るし、大村湾で稼働している3台のYCエンジン共通の予備ヘッドが出来たと考えても良さそうです。
なにはともあれ末續さんのYS12が動かせるようになることで肩の荷が下りたような気がします。 水夫にお足さん本当に有難うございました。