以前悩みながらも結局シリコン液体ガスケットを塗って組み付けたシリンダーヘッドガスケットこれで良かったのか気になっていたのでキャンプの時に元工場長にl聞いてみました。
元工場長「冷却水通路周りはシール剤が塗ってあったろ?」
私「塗ってあったばってん乾いてかさかさやったけんシリコンば塗って取り付けた」
元工場長「シール剤はべたべたせんとよ、エンジンの熱で溶けてくっつくから」
私「え~、余分なことした、やり直しておいた方がよかかね?」
元工場長「もったいなかけん様子ば見たら」
なんて会話が有りました。
ま、それもそうだと様子を見るつもりでしたが結果はともかく間違ったことをやってしまったとの後悔がじわじわと大きくなってきてオリジナルで塗ってあったシール剤と後で塗り足したシール材の相性が悪ければ界面がはく離するかもとの不安もよぎりなんとなく先に進む気がしなくなってしまいました。
結局何かあって後で交換するより今のうちにしておいた方が楽だし精神衛生上も良さそうということで思い切って交換しすることにしました。
そのままで結果オーライだったとしても間違ったことをやったままという事実が残ってしまいますからね。
言い訳の追加ですがーー、シール剤を塗ったところがどうなっているのか様子を見てみたかったことも交換を後押ししました。
さて実行、周りの部品を外して(あ~面倒)シリンダーヘッドを外すと、なんとガスケットの表面はシリンダヘッドとエンジンブロックにくっ付いて残ってしまい取れたのは芯の部分だけでばらばらになってしまいました。
エンジン側の写真が無いんです、ごめんなさい。
シール剤を塗った部分も状況は同じなので異種のシール剤でもしっかりくっ付いていたようです。
ちなみにこちらが取り付け前の状態。
こんなにしっかりくっ付いていたんだったらそのままでも良かったのかもと思いましたがま、開けてみたから分かることでそのままにしていたらずーっと心に引っ掛かったままだったんでしょうね。
で最初に取り外したオリジナルのガスケット(左)が残っていたので比べてみました。 こちらはばらばらにならずにガスケットの表面がしっかり残っています。
実はYCに使えるガスケットは2種類あって一つはYSから使われているこのタイプ、もう一つは私が使った改良版でパンダ状のシール剤が施されているもの。
きっと水漏れのトラブルに悩まされて改良したんでしょうね。
整備マニュアルには薄くシール剤を塗るように指示されていましたがこれは古いタイプの時に書かれた名残のようで新しいものを使うときには何も塗ってはいけないようです。
シリンダーヘッドとエンジンブロックにこびり付いたガスケットの表面をスクレイパーで落とし、シリコンオフ、ラッカーシンナー、パーツクリナーを総動員して脱脂、「あー面倒くさい、なんでこんなことやってるんだろう」なんて思いながら綺麗にしました。
綺麗になったところで新しいガスケットを破産シリンダーヘッドを再度取り付け、次はロッカーアーム、取り付けはねじ止めだけなのでそれほど時間は掛かりません。
ロッカーアームが付いたところでバルブとの隙間調整の番ですが隙間ゲージを差し込んでみたら規定の0.2mmちょうど、前回調整したままで再調整の必要はありませんでした。
同じガスケットを使って同じトルクで締めたら全く同じ潰れ具合になるんでしょうね。
後はロッカーアームカバーとか一旦取り外した部品をチャカチャカと取り付けて引き返した地点までもどって本日終了。
自分でも余計なことやってるよねと思いますので他人から見たらなんて馬鹿なことやってるんだとしか見えないでしょうね。
ま、馬鹿なことをしたのかもしれませんが間違ったことをやり直したことで少なくとも心の中のもやもやはすっきりしました。
何と言っても趣味の世界は自己満足が一番大事ですからね。
と、もやもやが晴れたところでおいしく1杯、うん美味しい。