船、車、家、たまには旅行のこと等 備忘録も兼ねて気ままに書いています。

2024/04/29

アザレアカップレース 後編

event_note4月 29, 2024 editBy Noriyuki Tomimatsu forumNo comments
さて続きです。

平瀬灯台を回った後は弱い追い風、スピンネーカーを広げていますが良く写真に在るように風を孕んで風船のようにパンパンに張ってぐんぐん進むとは程遠い状態、ゆっくりです。
暫くしたら朔とすれ違いましたが棄権してさっさと帰るとのこと。 釣竿が出てて疑似餌を引っ張っていたので釣りしながら帰るんでしょうか。 これで私たちの後ろには1艇だけとなりました。
折り返し地点では約10分ほどの差があったのでドンケツは免れると思っていたんですがーー、
何とゴールが近くなってきた地点で風が無くなり止まってしまいました。
スピンネーカーはカーテン状態で垂れ下がり、対水速度計も0ノット。

こうなってしまうと潮流に流されて風のある位置まで連れて行ってもらうか風の方が来てくれるまで待つしか手が在りません。 車で言えば帆がエンジンで風が燃料、いくら高性能のフェラーリでも燃料無しでは走れませんからね。
そうこうしているうちに後ろを走っていた艇が近づいてきます、向こうさんは少し沖の方を走っていて風が有るようで結局追い越されてしまいました。 あらら。
ただ向こうも追い越した後に無風地帯に入ったようで上げていたスピンネーカーもしぼんで止まってしまいました。

2艇とも暫く動けない時間がありましたがやっとそよ風が来てくれて動き始めました。
さてどちらが早くゴールラインを切れるでしょうか、ゴールラインとの位置関係からこちらは真後ろからの風、向こうは斜め後ろからの風、ヨットは真後ろからの風より斜め後ろからの風の方がセイルに働く揚力が使える分早いんです。
けっきょく向こうが先にゴールしてわれわれがどん尻になってしまいました。
ゴールラインを通過して終了のホーンの音を聞いたところでエンジンを起動して反転、表彰式には出ず帰港を急ぐことになりました。
明日は雨の予報、しかも雷も伴いそうとのことで夜遅くなっても今日の内の帰港が良かろうとの艇長判断です。

帰りのコースは最初は機帆走でしたが風はほとんど無く波も無いことからセイルは仕舞って機走のみとなりました。
今日の針尾瀬戸の潮止まりは20:05、この1時間前くらいであれば何とか乗り切れるかもということで19:00針尾瀬着に合わせてすこしゆっくり目で走ります。

松島の脇を抜けて

大島大橋の下を通り(写真撮ったと思ったけど在りませんでした)、針尾送信所跡の送信塔が見えるところまで帰って来ました。
これからは対水速度とGPSでの対地速度を見比べながらの走り、この差が潮流の速度になります。 この辺りはまだ湾が広いので潮流は0.7ノット程度です。

針尾瀬戸の狭いところに入るとこの差は3ノット近くになり、船の速度は6ノットですが対地速度は3ノット、ただ場所によっては還流もありここでは早くなります。
弁天島を左に見て通過、日没時間を過ぎて暗くなってきました。

西海橋の下を通って何とかまだ周りが見えるうちに針尾瀬戸通過です。

針尾瀬戸を抜けてハウステンボスを後ろに見る頃にはしっかり暗くなってしまいました。

私にとってはこれが初めての夜間航行、いい経験になります。
暗くなったと言っても周りが在る程度見えるのは意外でした。 ただ正確な位置の把握とコース取りはGPSプロッターが頼り、艇長がスクリーンの前に陣取り舵の角度を指示してくれます。 艇長の指示に従って形上湾までやって来ました。

形上湾入口に在る神野さんの家の前の桟橋(動かないヨット)で神野さんを降ろして長与港まで戻ったのは22時頃でした。 後片付けを終えて長与港を後にしたのは23時頃、ここから軽トラでサンセットマリーナまで橋口さんの車を取りに行き、我が家に戻ったのは日付が変わる頃でした。
ちょっぴり疲れましたが学ぶことが多いレース参加となりました。
猪平艇長いろいろとお世話になりました。

<追伸>
レース結果票が送られてきました、この表を見ると前の艇との差は1分でした。
ゴール前の無風状態が無ければ早く入れたんでしょうけどね。