前回の記事に追記しました、一度読まれた方は前半は飛ばして<追記>の所から読んでください。
先日June Bride Ⅲ(以下JB3)におじゃました時に紹介しtれもらったのがジブ(船首側の3角形の帆)を引っ張るロープ(ジブシートと呼びます)に付いていたソフトシャックル。
一言で言えばロープ素材で出来たシャックルなんですが正直いままでこんなものがあることすら知りませんでした。 不勉強の極みですね。
下の写真が典型的なソフトシャックルですがロープの一方の端が玉になっていて反対側の端はこの球を通す輪になっています。玉を通した後は輪を小さく絞って抜けなくする構造です。
ま、知らなかったのは私だけで皆さんご存じでしょうけど。
それにしてもこれって目から鱗、いままでジブとジブシートの接続部分は真鍮製のスナップシャックルを使っていましたがジブがシバー(風で煽られてバタバタ暴れること)したときには当たったら痛そうどころか怪我をしそうで怖い思いをしていました。
特にSB2の場合は何をするにしてもマストの下まで行かなきゃいけないのでこのシチュエーションはしょっちゅう。
こんな時ロープで出来たシャックルであれば金属に比べて格段に安全そうです。
ということで早速ネットで検索、ボート用品として売られているものは「え!」と声が出るほど高い、送料まで入れたらもっと高い、手が出ません。
作れば安上がりと言うことで作り方を紹介しているサイトを参考にしますがほとんどのサイトがダイニーマロープを材料にしてスプライスキーなる道具を使っています。こんな道具持ってないし。玉を作る部分もほぼ共通でダイアモンドノット(玉結び)が紹介されています。
このダイアモンドノットさえ覚えてしまえばなんとかなりそうということでロープワーク勉強用の8mmロープを使って実習。
「ふむふむここを通してーー」なんてやって
ダイアモンドノット完成。この中指の所でロープを持ってやるやり方が一番分かりやすかったです。
さて次は反対側の玉を通すところ、
こんな格好で特に何もしなくてもテンションが掛かっていれば抜けないような気もしますが緩んだ時には簡単に抜けそうでやはり心もとない。
輪っかの根元にスライド可能なスリーブを入れれば良さそうですがそれも面倒くさいしーー。
で、いい方法を思いつきました。
輪っかにする部分を一旦巻き付けて玉を通せば抜けることはありません。
ただその分長く作らなきゃいけないのと玉を通した部分が大きくなってしまうのが難点ですけど。
これでお勉強も終わったので後は作るだけ、材料は手元に在った6mm金剛打ちのロープを使います。
製作に入る前に念のため橋口さんに実際の使い方を確認してみると「球が通る輪っかは余裕があって通した後もそのままの大きさ、シバーしても外れたことは無い」とのこと。
そうであれば作り方がぐっと楽になります。
こんな感じで玉が通る大きさに糸で結わえて輪っかを作っておけばまず抜けないということですからね。
作るのが面白くって大中小作ってみました、と言うのは嘘で目の子で寸法を取ったらあら短すぎ、あら長すぎ、って感じでいろんな長さのやつが出来てしまいました。
このダイアモンドノットは結構な長さのロープが必要でこれが読み違えの元でした。
長く出来た分は最初に考えた抜け止めの方法も使えますので実際に使いながら一番いいのを選ぶことにします。
今回は手元に在った6mmのロープを使いましたが4本のロープで荷重を分担する勘定になるので強度は十分すぎるほど、もっと細いロープで作っても大丈夫なんでしょうね。
簡単に作れるのでこれが太すぎて使いづらかったら細いので作り直します。
<追記>
ソフトシャックルをせっかく作ったので船に行ったときに今までのスナップシャックルに換えて取り付けました。
今までのスナップシャックル、ジブシートの中間にバタフライノットで作った輪に通してあります。
スナップシャックルを取り外すにはこの輪を解かなきゃいけませんがしっかり締っていて苦労しました。
スナップシャックルを取り外したら再度バタフライノットで輪を作ります。
ソフトシャックルはこの輪に通すだけです。 簡単!
ジブシートをその辺にちょいと固定しておくのも簡単。
これでジブがシバー(風で煽られバタつくこと)して振り回されるスナップシャックルの恐怖から解放されそうです。
ただ玉を通していない時にはジブシートの輪から簡単に外れるのでどうかした拍子に海に落とすことも無きにしも非ず、予備の準備は必須のようです。