HTBから帰ってエンジンを回してみますが油圧警告灯が消えてくれません。
翌日もトライしてもダメ、油圧警告灯が消えない状態で10秒以上回したくないのでオイル交換やむなしと判断、出直すことにしました。それにしても前回オイル交換をやったのは5月末、それから約半年航行時間もせいぜい50時間ほどなのにオイルが回らなくなるのは困ったものです。
家に戻ってすぐにいつも使っているピットワークのクイックフラッシングオイルを手配したんですが到着までちょっと日数がかかるようです。
あらら仕方がないということでオイル交換道具と交換用オイルだけを準備して船へ、フラッシンググオイルは途中のカー用品店で調達することにしました。
先ずイエローハットに寄りましたがここには置いて無くって空振り、次にオートバックスに入ってこちらには棚に在庫が在りました。
船に着いてまずやってみるのはオイルフィルターのレバーをしっかり回してのエンジン起動、10秒過ぎても油圧警告灯は消えません。
これ以上は回したくないのでフラッシングオイルを投入、1回目の起動では消えてくれなかったので再度オイルフィルターのレバーをぐるぐる、2度目の起動で警告灯が消えてくれました。
(オイルフィルターのレバーって何よと言う方はこの記事をクリックして参照してください)
前回オイルが回らなくなった時もそうでしたがフラッシングオイルを入れればオイルが回るようになることは判明しました。 でも根本原因は何なんでしょうね。
- オイルがカーボンで汚れて粘度が上がってオイルフィルターを通過出来なくなった?
- オイルフィルターにカーボンが溜まって道を塞いだ?
- 上の両方?
- それとも別の要因?
フラッシング剤を入れたらオイルが回るようになったので15分ほどアイドリングで内部洗浄。 オイルが温まったところでオイルチェンジャーを使ってオイルを吸出します。
オイルが抜けたところでオイルフィルターを取外し、オイルフィルターに問題が無いか確認したいので我が家に持ち帰りました。 きっと時間かかるでしょうから船の中では無理でしょう。
我が家に持ち帰ってとりあえずパーツクリーナーを吹かして洗浄、真っ黒になった洗浄液が落ちてきます。
あらかた綺麗にしたところで初めてのオイルフィルター解体、薄板が沢山重なっているのは分っていましたが解体するのは初めてです。
フィルター板の数を数えてみましたが70枚ありました。この板と板の隙間をオイルが通って異物を濾すことになる仕組みです。
一番端っこに在る割ピンを抜いて抑え板を外したら中はこんなふうになっていました。
フィルター板、間に挟む清掃用の薄い板、それと薄いワッシャーで構成されています。フィルター板だけでも70枚ありますから全部合わせると210点ほどの部品がある勘定です。 この数の多さにしり込みしてパーツ洗浄は翌日回しとなりました。
翌日は朝からパーツ洗浄開始、フラッシングが利いてるのかパーツクリーナーが利いているのか判りませんが思ったよりもスラッジの付着は無く綺麗と言える状態。
フィルター板を洗浄液で洗ってみるとこびり付いた汚れと言うより錆と言った感じの小さな汚れが散見されます。 ちょっと悩みましたが洗った後にフィルター板と清掃用薄板にサンドペーパーを掛けておくことにしました。
でもこれが大変な作業、1枚1枚歯ブラシを使って洗浄液で洗い、その後また1枚1枚#1000のサンドペーパー掛け。
やってる最中にやらなくてもいい無駄作業をやってるのではないかとも思いましたが始めてしまったので辛抱して最後までやることにしました。
フィルター板だけでもこんなに有るんですよ。
朝から始めて綺麗に清掃が終わったのは午後10時くらい、これから組み立てて完了したのはもうすぐ翌日と言う頃でした。 とっても疲れましたが無駄作業だったかも。
翌日は船に行けず翌々日オイルフィルターを持って船に行きエンジンに取り付け。
今まで15W-40のマルチグレードのオイルを使っていましたが今度入れるのはそれ以前に使っていた#30シングルグレードの「大漁オイルスーパー」です。港脇の漁協事務所で買ってきました。 このオイルについては以前記事を書いていますので
こちらをクリックしてみてください。
(15W-40のマルチグレードのオイルはエンジンをオーバーホールする前にエンジンが温まると油圧警告灯が点くトラブル対策として買ってみたものでやっと無くなりました。オイルを買った時の
記事はこちら)
レベルゲージで確認しながら規定量のオイルを注入してエンジン起動、ドキドキです。
起動して10秒ほどしても油圧警告灯が消えないので一旦停止、「え~他に原因があるの?」とちょっと心配になりました。
2度目の起動後は3秒ほどで油圧警告灯が消えてくれ一安心。
試しにスロットルをうんと絞ってエンスト直前近くまで回転数を下げてみましたがピヨピヨと警告音が出ることもありませんでした。 これが本来あるべき姿ですよね。
これで目先の問題は解決しましたが、この状態がいつまで続いてくれるんでしょうね?
海の上でオイルが回らなくなった時のためにオイル交換作業を行うための準備が必須なようです。
フラッシング剤、オイル抜き取り器、廃油入れ容器、パーツクリーナー、予備オイル、結構沢山です、どこに収納しましょう。
<追記>
スロットルを絞って油圧警告灯が点き始めるぎりぎりの回転数は500rpmでした。
正常だとこの回転数まで落ちてもピヨピヨ言わないんですね。