船、車、家、たまには旅行のこと等 備忘録も兼ねて気ままに書いています。

2018/12/20

SB2 ウォターロック作製その2(なかなか上手く行きません型が溶けてしまいました)

event_note12月 20, 2018 editBy Noriyuki Tomimatsu forumNo comments
さて型の準備が出来たので今度はガラスマットの積層です。
ガラスマットは型に合わせてハサミで切って準備しました。
今回はチョップドストランドマットと言うタイプを始めて使いましたが繊維がボロボロ落ちて使いづらいです。
落ちた繊維はあちこちに散らばるし服にもしっかりくっ付いて落ちてくれません。
今まで使ってたガラスクロスとかテープの時はこんなことは無かったんですけどね。
さて樹撹拌容器、ピペット、計量器などを準備して樹脂を撹拌します。
硬化速度はエポキシよりも早いとのことなのですぐに型に乗っけたガラスマットに塗っていきます。
最初はキャタピラーローラーと呼ばれるもので塗布しましたがローラーに樹脂をあまり含んでくれず上手く行きません。
それならばと100均で買った豚毛の刷毛を引っ張り出して使ってみましたがこちらの方が樹脂の含みも良く塗り伸ばしも楽に出来ました。
塗った後は鉄ねじローラーなるもので脱泡にかかりますがここで異変発生。
なんとラップを巻いたので安心と思っていた型の発泡スチロールの表面が溶け始めました。おまけに樹脂の硬化の時に出る熱のためか発泡スチロールとラップの間に入ってた空気が膨張してこぶが出来始めました。
発泡スチロールの表面が溶けるのはそこまで困らないはずですがこぶは困ります。
どうしようか悩みましたがきりで穴をあけて空気を押し出しておきました。

ここで嫁さんから晩飯が出来たとのコール、晩酌タイムです。
晩飯を終わってしばらくしてから硬化具合の確認に行くと、なんとま~型の発泡スチロールは表面どころかしっかり中まで溶けて小さくなってしまいガラスマットとの間にこんなに空間が出来てしまいました。
お蔭で箱の4面は凹んでしまっています。
中を覗いてみるとこんな風に穴が開くほどに溶けてしまっていました。
(中にある屑は覗くために穴を開けた時の屑です)
さて困りました、ここで一旦諦めて型を作り直すか、このまま続行しちゃうのか、う~んどうしましょう。
ちょっと悩みましたがガラスマットはすでに4層分切ってしまっているのでダメもとで先に進んでみることにしました。
ただ側面が大きく凹んだまま進めるのはあんまりなので型の内部に丸めた新聞紙を沢山押し込んで外側に押し出してあげました。
これで4角い形に戻ってくれるのを期待したんですがコーナー部分は固くなっていて補正できずなんとも格好悪い複雑な形状になってしまいました。残念!
ま、いいかということで2度目の積層をしましたがあちこちが凸凹してるのでエア抜きが大変でした。
今日の作業はここでおしまい、寝酒タイムになりました。

でもラップしてたのに簡単に発泡スチロールが溶けてしまうなんてラップの材質に問題が有ったんでしょうか?
巻きやすいように伸縮性のあるラップを使いましたが伸縮性が無いタイプをつかうべきだったのかもーー?
なんて考えながらまたしても夜更かしです。

で、翌日
とりあえず朝から3回目の積層を済ませてテニスに出かけ、帰りに通り道のスーパーでサランラップを買ってきました。 これほとんど伸縮性が無いのでこれだったらどうなるか試してみたかったんです。

4回めの積層の時にサランラップを型に使った発泡スチロールに被せてラップの上から樹脂を塗ってみました。(赤で囲んだ内側がそれで中央に開いてる穴は私が指で開けた穴で無関係なので無視してください。)

私が使ったやつは樹脂を塗ったとたんに発泡スチロールの表面が溶け始めたのが見て取れましたが、こちらは変化はかなりゆっくりです。
こちらは4時間後の写真で樹脂を塗った下はかなり縮んでいますが穴が開くほどではありませんでした。

ラップの材質の違いで差が出るようなので少し調べてみると 私が使ったのはコストコで購入したStretch-titeなるもので材質はポリ塩化ビニル(塩ビです)にアジピン酸イソノニルなる可塑剤を加えたもの。 一方サランラップの材料はポリ塩化ビニリデンに脂肪酸系の可塑剤を加えたもの。
この二つの材料の大きな差はバリア性、酸素の透過率を見てみると3桁ほどの差があります、溶剤の透過性にも差が有るんでしょうけどこちらのデーターは見つけることが出来ませんでした。きっとこのガスなどへの透過性が大きいものを使ったのが問題発生の原因だったんでしょうね。
ついでにラップのもう一つの材料としてポリエステルも使われているようですがこちらも酸素の透過性は大きいようでこれもダメでしょうね。

このお勉強の結論としては発泡スチロールで型を作ってFRPを成型する場合にはサランラップのようなポリ塩化ビニリデン製のラップを幾重にも巻いて保護しておかないといけないようです。
この知識を始めに持ち合わせていれば今度のような失敗はしなかったんでしょうが後の祭り。
無理やり積層を済ませてしまいましたがかなりいびつな仕上がりになってしまいました。
本体と一緒に蓋と足に使う平板も積層しておきました。


明日は型を外してみようと考えていますがラップがすんなり剥がれてくれればいいんですけどね。





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