船、車、家、たまには旅行のこと等 備忘録も兼ねて気ままに書いています。

2022/06/08

SB2 ガフが下りてこない

 一昨日の約束通りに港で凪男さんと待ち合わせ、今日は一昨日と打って変ってあまり風がありません。

いつもの手順で帆をセットして赤灯台の内側でメインセイルを上げたんですがレイジージャックのラインにガフのグースネック部分が嚙みついたようです。
このままではマズイので一旦ガフを緩めてレイジージャックのロープを引っ張って外してみようとしたんですが、あらら、何やら黒い破片がパラパラと落ちてきました???
何だろうと思って拾い集めるとどうやらどこかの滑車ブロックのシーブのようです。

このシーブサイズだとメインセイル用ではなくレイジージャック用のブロックのような気がします。 
確認のためにメインセイルを下そうとしますが あら、下りてくれません。 壊れた滑車はメインセイルの上げ下げとは関連が無いはずなんですが何が起きたんでしょうね?
横風でガフが捻れているせいかなと考えて「ま、後で調べましょう」と言うことでそのまま帆走開始としました。風も弱いし波も無いので揺れも無く穏やかな走りです。
私には強い風の中ヒールさせて走るよりもこんな感じの走りの方が向いてるんだなと再確認。

弁当を頬張りながら鷹島の西側を抜けて前島の方に向かいますがここで凪、機走で黒島の傍まで移動してプカプカしながら世間話をしていましたが「メインセイルを下ろしてみようよ」と凪男さん。

それもそうだと下ろそうとしてみますが全く動いてくれません、二人がかりで引き下ろそうとしますがこれでも全く動く気配なし。
風も無くガフが捻じれてるわけでもないのに何故だか理由が判りません。
何が起きてるのか上ってみようと私がロープで椅子結びを作り凪男さんがウインチで引き上げるということにトライしましたがウィンチだけでは持ち上げることが出来ずに断念。

帆が下ろせないとなると風が来る前に港に戻って着岸するしかないとエンジンを掛けてとっとと帰ることにしました。
ジブセイルなどを片付けながら帰りますがなかなか思うようには事が運んでくれず着岸する頃には風が出てきてしまいました。
ガフが下ろせないので精一杯帆を縮めてもこの状態、

この帆の面積でも港の中では流されて着岸は四苦八苦、それでも何とか着岸出来ました。やれやれです。

マストに上らないとどうしようもないので家から長梯子を持ってくることにして凪男さんはその間キャビンでお休みです。
梯子を持ってきたらマストに立てかけて上に上ります。 
先ず帆の上端を止めているシャックルを外して帆を外してしまいます。 次に持ってきた工具でグースネック部分をこじってみますが動く気配がありません。 う~ん、どこが引っかかっているんでしょう?

よくわからないのグースネックのガフを止めてるピンを抜いてガフ(上側帆桁)もはずしてしまいました。 これでスライダーに外から加わる力は全くないことになります。

ここまでやったのにスライダーは頑として動いてくれません。
さて困った、最後の手段は大きなハンマーで叩くだけ、力いっぱい上からたたくと何とか数ミリ動いてくれます。 時間は掛かりそうですが叩いて少しづつでも下に動かすしかなさそうです。 梯子の上での作業なので重たいハンマーを振るのはなかなか大変です。

気長に叩いてやっと外すことが出来ました。 あ~疲れた、握力ももうありません。
外れたスライダーを見てやっと動かない理由が判りました。



写真では分り辛いですがスライダーがくの字に曲がってしまっています。
くの字に曲がったことでマストの溝幅より大きくなって動かなくなったんですね。
おかげでハンマーで強引に動かしたので溝の両側はガサガサに傷が付いてしまいました。

レイジージャック用のブロックも下ろしましたが案の定こんなふうにぼろぼろに壊れていました。 

思うにガフのグースネック部分にこのブロックが挟まり、ガフを引き上げた時にギューッと圧縮されてスライダー部分を折り曲げたんでしょうね。
てこの原理を考えるととんでも無い力が加わったはずです。

さてどう修理しましょう、このスライダーは以前にも降りてこなくなったこともあるし、いつも引っかかり気味でスムースに動いてくれず心配の種だったのでこれを機に作り直すほうがよさそうです。
と言うことで新しいスライダーが出来るまでセイリングはお預け、酒でも飲みながら新しいスライダーの図面を引くことにします。



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