舵輪塔、ラットマスト、ラットポスト、ラットタワー、??船関連の名称に疎いので呼び名が浮かびません。
調べてみたら英語では「Steering Wheel Pedestal」と呼ばれるそうです。
和訳してみたら「ハンドル台」と出て来ましたが、なんとなく直訳すぎて馴染みづらい感じです。
もうちょっと調べたら「ステアリングペデスタル」って片仮名での呼び方が青木ヨットのページで出て来ました。どうやらこれが日本での一般的な呼び名なんでしょうね。
以前からどうにかしなきゃと気になっていたのがこのステアリングペデスタルの下に使ってある台板、風化と白化が進んでかなり浸食されています。
(以前から気になってたーーーの表現が多いんですが 何せ古い船なんであちこちボロボロ、気になる部分のてんこ盛りなんです。)
ベース部分とか止めねじの部分など紫外線と雨が当たらない部分は風化を免れて他より高くなっています。
朽ち果ててしまうんじゃないかと何とか手を入れようと思ってたんですが本格的に手入れをしようとするとステアリングペデスタルを取り外さなきゃいけないし、そうなるとラダーに繋がっているワイヤーなども外す羽目になってとっても大変です。
きっとそこまでやるんだったらコクピットを広く使うためにティラーに戻してしまうことになりそうです。
で、本格的な完治治療は諦めて現状維持の延命治療を施すことにしました。
いつものことでまたしても前置きが長くなってしまいましたがやることは至って簡単、ベースの板をFRPに使うポリエステル樹脂でコーティングしてしまうだけです。
本当はガラスマットも使ってFRPにしてしまうのが良いのでしょうがコートする部分の形状が複雑なんで樹脂だけにします。
ま、樹脂だけでもペイントに比べれば膜厚は格段に大きいので少しは延命の役に立ってくれるでしょう。
少しお天気が続いて木材が乾燥したところを見計らって先ずはサンドペーパーでゴシゴシしなきゃいけないんですが、ここで邪魔になるのがボロボロになったシリコンシーラントとか中途半端に残った過去のニス。
ワイヤーブラシ、鑿、はたまた彫刻刀などを総動員して落とします。
特にシリコンシーラントは滑り止めのための細かい凸凹に入り込んで簡単には取れてくれないので三つ目錐を使って地道に除去、時間が掛かりました。
これでやっとサンドペーパーを掛けることが出来ました。
新しい木地が出たところで防水塗料を塗って将来の水の浸み込みを防止。
これを塗っただけでかなり綺麗になったんでこの上にニスを塗ったら木目も見えて良いんじゃないかとの気持ちにもなります。
ただ耐久性はポリエステル樹脂の方が有りそうなのでこれは却下。
余勢をかってウインチの下に使ってある木製の台も同じように防水塗装まで済ませました。
ここんとこお天気はすっきりしないし夜露も怖いので木材を濡らさないようにデッキにタープを張りましたがちょっと見ると香港に浮かんでた水上生活者のジャンクの風情になってしまいました。
雨除け露除けがあると安心して船を後に出来ます。
さて翌日、硬化剤を混合したポリエステル樹脂を分けてもらって塗布、刷毛で塗りました。
硬化の状況を確認しながら流れないくらいに硬化したとこれでマスキングテープを剥がします。完全に硬化してしまったらマスキングテープが剥がせなくなるので要注意です。
完全硬化まではまだ時間が有りますがこれが出来上がり、このまま透明のままでも良さそうだし、この上にペイントを施せば完璧でしょう。
ペイント完全硬化を待ってからということで後回しにします。
(あら、マスキングを剥がした後の写真が有りません。取り敢えず剥がす前の写真で代用します。塗装部の見た目はほとんど一緒ですから悪しからず。)
これで「以前から気になっていたーーーの項目が一つ減りました。
気分がすっきりしたところで今日も1杯。
コメントを投稿