クランクシャフトは帰ってきたというのに仕事が入ったりして足踏み状態でした。エンジンブロックはウォータージャケットの錆落しを終わってシリンダーライナーの取り付け確認を終わった時点のままです。
仕事が片付いたので気になっていたウォータージャケット内部の錆止め塗装から再開です。
何で塗装しようか調べてみますが常時海水に浸かっていて温度も最高で85℃近くまで上がる環境に耐える錆止め塗料はなかなか見つかりません。
YCのオリジナル状態の時には白い塗装がされていたようですが粉体塗装の焼き付けのような気がします、でも確信は有りません。
これだったら塗膜も厚いし耐熱性も十分なものが出来そうです。
同じことを自分で行うには大掛かりな設備が要るので実施は不可能。
で、目を付けたのは錆転換機能を持ったエポキシ系の錆止めスプレー。エポキシは耐水性が良いですからね。
同じような製品が数社から出ていますので使用環境を話して耐熱性について問い合わせてみましたが何処からもうちの製品だった大丈夫ですよとの答えは帰ってきませんでした。
仕方がないので海水への耐性は分かりませんが唯一耐熱温度を記載しているホルツのラストコートなる製品を使うことにしました。
これ、スプレー式なので複雑な形状をしているウォータージャケットに塗るには都合が良いとの理由もあります。
行きつけのホームセンターで買ってきましたが100mlで1000円とお値段は高めです。
早速塗装、これでもかと厚く塗るためにウォータージャケット内部の壁に1缶前部を吹き付けてしまいました。
夜寝る前に吹き付けておいたら翌日はこんな状態になりました。
こちらはカバー側、白く見えるのが古い塗膜です。
ま、効果がどの程度あるかは分かりませんが何もしないよりはましでしょう。
実は各社に問い合わせる前にホルツの製品より安いということでレノバ防錆スプレーなるものも購入していたんですがこの会社からの耐熱性についての答えは100℃くらいなら何とかとのこと。ネットではホルツの製品はここで作ってるとの書き込みもありましたが実態は違うようです。(後ろ側の散らかった様子は見なかったことにしてください)
捨てるのももったいないのでこちらは機関台板、要するに取り付け足ですね、の錆止めに使うことにしました。
洗浄してから時間が経ってるので念のため再度ヤスリとワイヤーブラシで擦っておきましたがこんなに真っ赤になってしまいました。
特にシリンダーヘッド側の台板は冷却水ドレンコックとかウォータポンプ、ホースから漏れた海水が掛かることが多かったのか錆がひどく表面は凸凹、厚みもクランクケース側と比べるとこんなに減っています。
さすがのヤンマーさんもこの台板は製造を中止していて新しいものは購入不可能。
師匠の末續さんは8mm厚の鉄板を自分で加工して自作されていました。
木炭炉とふいごで真っ赤に過熱して曲げて作っちゃったそうです、すごい。
私の方はそこまで根性が無いのでそのまま再利用することにします。
ちょっと話が横道にそれちゃいましたが本題に戻って、錆落としが終った台板にスプレーをしました。
暫くするともすると錆転換剤が働いて真っ赤だった台板がこんなに黒くなってきました。
色が変わるとなんだかこれで良しと一安心できます。
後はこの上からヤンマーカラーかなんかで上塗りすればしばらくは安泰でしょう。
まだシリンダーブロックの外側の錆止め塗装が終っていませんが使用する防錆塗料とタイミングを思慮しているところです。
ま、足踏み状態から一歩前進です。
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