船、車、家、たまには旅行のこと等 備忘録も兼ねて気ままに書いています。

2020/03/17

SB2 ビルジポンプスイッチ取り付けとバッテリー二重化完了です。

event_note3月 17, 2020 editBy Noriyuki Tomimatsu forum4 comments
前回書いたようにやることは沢山あるんですが全部一緒には出来ないし、何処から手を付けましょうということで取り敢えず中途半端な仮配線で終わっていたビルジポンプの配線をちゃんと終了してしまうことにしました。
今回はダッシュボードにスイッチを取り付けビルジが溜まったら自動で排水するためのフロートスイッチも取り付けます。


ちょっと長くなりますがーーー、
フロートスイッチを付けようと思ったのはプロペラシャフトPSSからの漏水で危うく船を沈めてしまいそうな怖い体験を下からなんです。
ある日船を出して帰港、すべてを片付けて車に乗り込み家に帰ろうとしたんですがーー、「あ、カメラ忘れた」で船内に戻ると何やら聞きなれない水の音がします。 音がするところを探してみたらプロペラシャフトのPSS部分にウォターロックの下に敷いていたクッション材が振動でずれて当たり、スリップリングがずれて海水が流れ込んでいました。
カメラを取りに船に戻らなければ翌朝にはマストだけが海面に出ていたところでした。
こんな時にビルジポンプが自動で排水してくれればバッテリーが持つ限りは何とか船を浮かべていてくれるかもしれません。
ということでフロートスイッチを取り付けることにした次第。

これが準備していたパネル取り付けのスイッチセットとフロートスイッチ。
スイッチセットにはオート/マニュアル切り替えスイッチと過電流保護のブレーカーが組み込まれています。
フロートスイッチにはビルジ溜まりでぷかぷかしないようにステンレス板の重りを取り付けました。厚さ5mmなんで浮き上がることはまず無いでしょう。
先ずはパネルスイッチの取り付けにチャレンジ。
穴あけをしようとダッシュボードを取り外してみましたがスイッチ取り付け枠がダッシュボードに掛かる部分が数ミリしかなくかなり精度よく穴を開けないと隙間が出来そうです。

 う~ん、難しそうだし面倒だなということで作戦変更。

ビルジポンプ用のスイッチと分電スイッチパネルに使われているスイッチの大きさは一緒、形も似ているのでビルジポンプスイッチを分電スイッチパネルに組み込んでしまうことにしました。
両方のスイッチを取り外して引っ越しです。取り付け穴の寸法が同じなのですんなり取り付きました。



見た目もそれほど違和感もないし「ま、これでいいか」となりました。
分電回路が一つ減りますが元々1つのスイッチをビルジポンプに割り当てる計画だったのでそこはドンマイです。
ビルジポンプスイッチセットに付いていたブレーカーは使わずにヒューズボックスのヒューズを使います。

スイッチが付いたので後は配線ですがフロートスイッチでのオートの場合はメインスイッチを介さずにバッテリーから直接取る必要が有ります。

さてここで課題、バッテリーが一つしかない場合は単純にバッテリーから直接電源を取るだけですがデュアルバッテリーとなると両方のバッテリーが放電しつくすまでは自動で回っていて欲しいですよね。なんてったって緊急事態ですから。
で、ちょいと考えて書いたのがこの回路図。

何らかの原因でビルジが溜まるとフロートスイッチがONしてHouse側のバッテリーから電流が流れポンプが回り出します。
ポンプが回るとバキュームスイッチがONになりエンジン側のバッテリーに繋がります。
これだったら両方のバッテリーが空っぽになるまでポンプは回ってくれるはず。

これで万事うまく行きそうな気がしますが何か問題が起きないかしっかり考えてみると二つほど問題が見つかりました。
問題点を書くと長くなりそうなので追記部分に書いておきます。
付き合う暇がある方こちらも呼んでください。

結局オーソドックスに2つのバッテリーからダイオードの突き合わせで電源を取ることにしました。それがこの回路。
本当はダイオードを入れるとその分電圧降下(0.5~0.7V程度)が発生するので使いたくないんですがーー、仕方ないですかね。やれやれ😥
ダイオードは定格電流30Aのショットキーバリアダイオードを急いで手配。
ショットキーバリアダイオードは電圧降下が一般ダイオードの0.7Vより少ないのでおすすめです。それでも0.5Vは有りますけどね。

さて配線、回路図を紙の上に書くのは簡単ですが実際の配線はそう簡単ではありません。
空中配線でも良かったんですがダイオードの保持と先々の配線追加も考慮してダッシュボード裏側に端子台を追加して配線しました。
フロートスイッチはビルジ溜まりの中にポイ。
 ビルジポンプ付属の押し釦スイッチはエンジンルーム内に固定しました。
フロートスイッチ側からの配線とポンプ本体に付いていたスイッチからの配線はポンプの傍でダブルのギボシ端子を使って合流。
これでやっと全部の配線が終わりました。

さて試運転、この際ということでHouse側バッテリーも準備して接続、

フロートスイッチは水を入れずに手で引き上げてテストしました。
結果は全てOK、やっとビルジポンプ周りの作業が完了です。

ビルジポンプ回路の配線作業のついでに分電スイッチパネルにVSRの状態を表示するLEDランプも追加しました。
VSR本体にはLEDが付いていますが奥に押し込んだのでこのランプが見えずに状態把握が出来ずにいました。
こんな時のために外付けのLEDが接続できるようになっていてその回路図はこちら。この中にあるRemote LEDがそれです。
実際の配線はVSR裏側の黒い電線を切って皮をむいてLEDランプのマイナス側を繋ぐのですがこれが短くって繋ぎにくいです。
(現物の写真を撮っていないのでウェッブからの物で代用します。)
これ、少し長いピグテールにしておいてくれたら楽ちんなんですけどね。

この写真で電圧計の脇にあるランプが追加したVSRの動作モニターランプです。

パネルに穴あけして取り付けています。
バッテリー二重化を計画した時点でなるべく小さいものをと一生懸命探して購入したんですがかなり以前に買ったんで購入したサイトを忘れてしまいました。
これでHouse側バッテリーの充電状況が良く分かるようになりました。

ビルジポンプの配線も終わったし、バッテリーの二重化も完成です。
まだオートパイロット、GPS魚探、ラジオなどの配線が残っていますが取り付け場所もまだ決まっていないので取り敢えずここまでで一段落としておきます。

それにしても早く二つのバッテリーにちゃんとした住処をじゅんびしてあげなきゃいけませんね。
ま、宙ぶらりんになっていた二つが完了してすっきりしました。
さて次はどこに手をつけようかと考えながら1杯。


<追記> 最初の回路での問題点

問題点1
フロートスイッチがONしてポンプが回ってバキュームスイッチがONするとフロートスイッチとバキュームスイッチ経由でエンジン側とHouse側の二つのバッテリーをショートする形になります。
この2つのバッテリーの電圧差が少なければ問題は起きないと思いますが電圧差が大きいときには電圧が高い方から低い方に電流が流れますのでこの電流がヒューズ定格より大きければエンジン側とHouse側どちらかのヒューズ、ブレーカーが飛ぶことになります。
可能性はかなり低いですが最悪の場合には両方のヒューズが同時に飛ぶこともあり得ます。
片一方のヒューズが飛んだ場合は残ったヒューズがどちらかで状況が変わります。
エンジン側のヒューズが飛んだ場合は排水量が漏水量を上回りフロートスイッチがON/OFFしてHouse側バッテリーが頑張れる間はポンプが回りますがフロートスイッチ側のヒューズが飛んだ場合には一度排水してその後の漏水でフロートが再びONになっても電流が流れずにポンプが回ってくれません。
両方飛んでしまえば当然ながら全く動きません。

問題点2
フロートスイッチがONになってバキュームスイッチもONの状態でポンプが回っているときには二つのヒューズに流れる電流はほぼ半々、この状態で何らかの原因でモーターに負荷が掛かって過電流が流れた場合にはヒューズが飛んでくれずモーター焼損となる可能性が有ります。

この二つの問題が起きる確率はかなり低くって無視していいくらいかもしれませんがーー、さてこのリスクをどう考えましょう。
起きるかもしれないリスクを無視してとんでもない事故を起こした福島原発の例も有りますし何か対策しておいた方がいいような気がしてダイオードを追加しました。



4 comments:

  1. お疲れ様でした。どのくらいの頻度でポンプが稼働するのかか興味湧きますね。JT

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    1. 船尾からの雨漏れも収まって普段は乾いていることが多いので何かとんでもないことが起きなければまず自動で回ることは無いと思いますけどね。
      自動で動くことが無いようにお神酒を上げておきます。

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  2. 電気・・ななめ読みでした。私もグランドダダ洩れで危うく沈ませそうなことありました。それからは、上陸前に点検する項目に加えました。それしか出来ないもので‥。石橋をたたいたら、早くわたってくださることを期待します。

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  3. そうなんですよね、まず自動で動くことは無いと思うんですがたいした追加ではないので安心のため追加しました。トラブルが起きた時にバッテリーが干上がる前に気づかなければ何にもなりませんけどね。ま、気休めです。
    さて次はどこに手を付けましょうか。

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