そうするとアイドリング時の間隔は172mm、フルスロットルの場合の間隔は186mmでした。
あれ??、ここに使われてるレギュレータスプリングの自由長は180mm、8mm長すぎます。
レギュレータスプリングはアイドリング時でもガバナーレバーを引っ張った状態じゃないといけないのですが これでは全く引っ張ることが出来なくってエンジンが起動できません。 あちこち摩耗が進んでガタが出たにしてもこの差は大きすぎます。
何処で間違ってこんなことになっちゃったんでしょうね?
原因不明ですがとにかく新しいパーツを入手しないと修理出来ないのでYS12用のレギュレータスプリングを特注したことが有ると話されていた船仲間の末續さんに電話してその時の入手先を尋ねてみました。
なんと嬉しいことにスプリングメーカ名と一緒に「錆が出てるけどYS12の古いやつで良ければあげるよ」との有難い言葉。早速車を走らせていただいてきました。
持ち帰って二つを比べてみるとほぼ一緒で長さも180mmですがスプリング部の径がYC用は18mmに対してYS用は17mmと微妙に違います。
(あ、写真でYCの短い方のフックは何とか再利用出来ないかと折れた部分を少し曲げてみたものです。)
径が違うのでばね定数に違いが有るのかもしれないと思い測ってみることにしました。
こんな感じでばねにダンベル(5kg)をぶら下げて伸びを測ってみると
YC用:15.0mm YS用:14.7mm と誤差の範囲で同じばね定数だということが判りました。 ちなみにこの数値からばね定数は3.4N/mmと算出できます。
ここまでの調査で必要なばねの情報が集まったので念のため下のような図を描いて末續さんから教わったメーカー他ウェッブで見つけたメーカーに見積もり依頼を出しておきました。
さて頂いたYS12用のレギュレータスプリング、ばね定数は同じなので問題なく使えることは判りましたがこちらの自由長も180mmなのでそのままでは長すぎます。
また折ってしまったら嫌だなと思いながら眺めていましたが思い切って耳の長さを短くすることにしました。
準備したのはこのガスバーナー、こうやって耳の部分を焼きなまししておけば折ることなく曲げなおしが出来るかもしれません。
おかげで折ることも無く耳の曲げなおしが出来て長さ169mmになりました。
先の図面より1mm短いですがなんとかなるでしょう。
この後耳部分の再焼き入れと焼き戻しを行っておきました。
ただ焼き入れは赤くなったやつを水にジュッと入れるだけで簡単なんですが焼き戻しの方は温度が判らないのでどの程度出来たのか自信はありません。
最後の仕上げに錆止めの塗装、以前エンジン本体の錆止めに使ったサビキラーにドボンと浸けて全体にまぶしておきました。
内側の錆を落とすのも塗料を内側に塗るのも至難の業ですからこのような錆転換剤は有難いです。塗料が乾けば船に持って行けます。
このスプリングがちゃんと働いてくれれば嬉しんですがーー。
スプリングを折った日は半分やけ酒気味でしたが今日は心安らかに飲むことが出来ます。
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