船、車、家、たまには旅行のこと等 備忘録も兼ねて気ままに書いています。

2020/07/09

船を作ろう 最終版セイル? いきなりですが出来上がってしまいました。

event_note7月 09, 2020 editBy Noriyuki Tomimatsu forum2 comments
雨ばっかりでセイル製作しかやることがありません。

力布もくっ付けたし縫製の最終段階、周辺の縫製に掛かります。
基本的には布の切り口が出ないように三つ折りするように考えていましたがラフ(セイル前端、マストにくっ付ける部分)は強度が有ったほうが良いよねとの思惑から急遽4つ折りに変更しました。

ここはプロトタイプではスリーブにしてマストを通す方式にしていましたが今回はハトメにしてロープでマストに固定する方式にしています。

余談になりますがセイルを流れる風を考えるとスリーブの方が乱流が起きなくて空気力学的には優位なんでしょうが 困るのは沖に出た時に急に風が強くなったりしてセイルを畳みたい状況になった時に簡単には下ろせないこと。
スリーブが邪魔して降りてくれないのでメインシートを緩めて風に流すしかありませんでした。この状態でエンジンで走るとセイルの後端はバタバタ暴れて結構大変です。
ということでセイルの性能は二の次にして下ろしやすさを優先、ハトメとロープでマストに固定することにしたしだい。

セイル周辺もミシン掛けの前に両面テープで固定、アイロンで押さえて折目もしっかり付けておきます。

準備が終わったところでミシン掛け、今度は直線縫いだけを使いますがやはり真っ直ぐには進んでくれずうねうね。 ま、一応縫えてはいるから「ま、いいか」でしょう。
途中で下糸が絡んだりするトラブルが有るたびにそこで中断、そこから10cmほど戻った位置から再開しました。

コーナーの7枚重ねになった部分は針が刺さらないのではと心配していましたがちゃんと刺さってくれました。
ただ問題は刺さるときではなく抜けるときで布が針と一緒に持ち上がって布押さえでは押え切れません。仕方がないので指で布押さえを抑えて何とか縫うことが出来ました。
真っ直ぐとは言い難い縫いあがりでしたが一応ミシン掛けは終わり。
(ここまではせっせと縫うだけで写真を撮っていません、作業に夢中になると写真のこと忘れちゃうんですよね。)

最後の仕上げはハトメの取り付けです。
使いたいハトメはこれ、SB2のセイルの手直し用に買っていましたが結局は使わずじまいで残ってしまったものです。
このハトメはホームセンターとか手芸店で売ってるものと違い周辺にサメみたいな歯が付いています。
ここでしっかりハトメ穴の周辺の布に嚙みついて穴の中でハトメがずれるのを防ぐ仕掛けになっている優れものです。
こちらは一般的なハトメ
ただ困るのは一般的なハトメ用の圧着ペンチは持っていますがこれを打つ専用の打駒は持ちません、
値段を調べてみたらなんと1万円以上、あ~、こりゃダメだ!
ネットで調べて使えるかもと思われる安いやつを(送料込みで740円)を買ってみましたがこれは全く使えませんでした。

100均にSB2のオーニングと帆布製バッグのハトメ打ち直しのために12mmアルミハトメを買いに行ったらこれ用の打駒も売っていたので迷わず購入。ダメでも110えんですからね。
これも一般的なハトメ用で下側の形状が合わないのでやすりで削ってみました。
歯付きハトメは平らな形状をしています。

さて実験、テスト用のセイルクロス(4枚重ね)に打ち付けてみます。
やってみると改造した打駒の下は使うのが難しく平たい金床の上で上側の打駒だけ使うのが一番良い結果となりました。


かしめるときには大きなハンマーでゴツン。
全部のハトメをかしめてしまって完成です。

出来上がったところでちょうど梅雨の合間にお天道様が顔を出したので新旧を重ねてみました。
あれ、プロトタイプの方はかなり横長に作ったと思っていたんですがほとんど差が有りません。この大きさの差だったらほとんど誤差の内でしょうね。
(下になってるのが古い方でスリーブ式になっています。マスト脇にハトメが並んでいるのが今回作った分)
いままで横長すぎるから上らないんじゃないかと思っていましたがアスペクトレシオは犯人じゃなかったようです。
となると一番の原因は風を受けた時のドラフト(膨らみ)の形状が悪かったことになります。
プロトタイプは周辺は直線で長いVダーツを取って膨らみを作りましたがダーツの向きが悪かったのかも(後ろすぎ)しれませんね。
今回はカーブメソッドと小さなVダーツを使いましたのでかなりドラフトの位置と形状は変わると思います。
ちなみにマストにラフ(セイル前端)を添わせるとこんなふうにセイルが膨らみます。
これで上り性能がアップしてくれれば嬉しいんですが。

古いセイルからマストを抜いて、

久々ににマスト本体を目にしましたが我ながらよく出来てます、これで長さを間違っていなかったら最高の出来だったんですけどーー。
実は一番上の木製の部分、間違って短く切ってしまったんですよね。

新しいセイルをロープで取り付けて(あら、またもや写真が無い)くるくると巻き付けて次回の出航を待つだけとなりました。
梅雨明け後の楽しみが増えましたが、さてこの新しいセイル最終版になるだけの性能を出してくれるでしょうか?
これでダメだったらまた次のセイルを作らなきゃいけませんがそうならないようにとお祈りしながら1杯。






2 comments:

  1. 凄すぎます!!セールを自作!とは。これほど出来るひとを、私は知りませんでした。感動しています。

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  2. 雨の日のいい暇つぶしになりました。
    ミシン掛けは苦労しましたがなかなか楽しかったです。これでちゃんと風上に上ってくれればいいんですが。

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