夏になると怖いというか憂鬱なのはプロペラへのフジツボの付着、ペラクリンを塗ってはいますがこれシリコンベースの樹脂で回転させたときの水圧でフジツボを剥がすというものなのでプロペラを高速で回さないと効果がありません。
船を出せない時などは係留した状態でプロペラを回しますがアイドリング回転数なので効果はあまりなさそうです。
一旦成長してしまうとなかなか落ちてくれないようで毎年夏過ぎには藤壺団子が出来てしまいます。
ということでフジツボ付着の恐怖心も手伝って暑い中船を出すことに、幸い今日の風予報は3~4m/s ほどです。
港では台風4号対策で仕舞い込んでいたオートパイロットを取り付けたり、救命浮輪を取り付けたりしたあとにいつものようにジブもセットして出港、赤灯台の内側でメインセイルもセットして沖に出た所で帆走開始ーー、と言いたいところですがそよ風、動いてくれません。
予報の3mの風はどこ行ったんでしょうね。
「ま、いいか」ということで機帆走の練習と思って日頃行かない北の方へ走ってみることにしました。
ジブもメインセイルも引き込んだ状態でエンジンで走ります、速度は5.5ノット程度。
黒島を交わしたところで真北(方位角0度)に進路を取ります。
海面はうねってはいるんですが表面はつるんとしていて風の気配がありません。
この状態でオートパイロットに舵を任せてお弁当タイムとしました。
(黒島と二島をこの角度から見るのは初めてです)
日差しを避けてドジャーに入ると今度は風が当たらず暑いことこの上なし。
ドジャーの窓を開閉式にしておけば良かったとちょっと後悔。
仕方が無いのでセイルが作る狭い日陰に身をかがめてのお弁当となりました。
話は横道にそれちゃいますがーー
機帆走の時には下向きの黒円錐の形象物(▼:こんなやつ)を掲げなきゃいけないことになっていますがまだ使ったこともないし、他のヨットでも絶対に機帆走だよねと言える状態でも下向きの黒円錐の形象物を掲げているものを見たことが有りません。
SB2の場合船検対策で搭載はしていますが揚げようたって揚げる場所と仕掛けが無いんですよね。 揚げておかないと罰金か何かあるのかしら?
なんて考えながら走っているうちに風が出てきてヒール(横に傾くこと)して走るようになりました。 よしよしということでエンジンを止めて帆走に移ります。
風は北東からなのでクローズホールドで進路はそのまま真北、速度は遅くって2.5ノットくらいです。
暫く走っていると風が北風に変わりジブがばたばた言い始めたのでタックしながら北に上ります。 ここで風が強まって5ノットオーバーを記録、このまま暫く遊びたかったんですが2時半を回っているので反転して帰ることにしました。
この頃には風は北西に変わり右斜め後ろから風を受けてクォーターリーでの走り、風と一緒に走るので暑いです。 方位角は180度真南。
さほど走らないうちにまたしても風が無くなり仕方が無いのでエンジンを始動して機帆走。
ジブを上げたままがいいのか下ろしたほうがいいのか悩みますがなんとなく抵抗になっているだけのような気がして下ろしてみました。
ただ下ろすときにはマストの下でハリヤードをクリートから外し舳先に行ってジブを引き下ろさなきゃいけません、波がある時には揺れて足元も不安定だし結構面倒です。
ファーリングジブ(巻き取り式)が羨ましい。
ファーリングジブ(巻き取り式)が羨ましい。
黒島近くまで戻った辺りで今度は南西の風が吹き始めました。もう面倒なのでこのまま機走で帰っちゃおうかとも思いましたがせっかくなのでジブを上げなおしてエンジン停止、クローズホールド(斜め前からの風)で真っすぐ赤灯台を目指します。
風は徐々に強くなって崎野の鼻付近では5ノットオーバーを記録しました。
ま、それにしてもほんと風向きがころころ変わります「か~ぜはきま~ぐれーー」なんて安全地帯の歌詞そのものです、つい歌が出てしまいました。
そのまま赤灯台の内側に入り片づけを済ませて港へ着岸、半分は機帆走の練習のようなセイリングが終わりました。
本日の航跡はこれ、だいぶ北まで足を延ばしました。
今日はほとんど風が無い状態の機帆走なのでメインセイルはいっぱいに引き込んでいましたが横風がある時にはどうすればいいんでしょうね?
引き込んだままだとヒールも出るでしょうし、横風の推進力も使うとなるとある程度出した方が良いんでしょうかね? ヨットの先輩に尋ねてみることにしましょう。
引き込んだままだとヒールも出るでしょうし、横風の推進力も使うとなるとある程度出した方が良いんでしょうかね? ヨットの先輩に尋ねてみることにしましょう。
もしご存じの方いらっしゃいましたらコメントお願いします。
私は、ペラクリンのプライマーだけをペラとシャフトとブラケットに塗ってその上にワコーのエコプラスと言う亜酸化銅系の船底塗料を塗ってますが、1年経っても藤壺着きません。ペラクリンは無駄になるんですがこのプライマーはエポキシなので電蝕を防げるし、塗料の食い付きも良いみたいです。所で、機帆走時のメインスルの角度ですが私は、見かけの風に合わせてアビームであればシバーしない程度シートを出してます。
返信削除いつも有益なアドバイス有難うございます。
削除前回アドバイスいただいたようにセイルボルトロープとブームのグルーブにシリコンスプレーを塗りましたがびっくりするほど滑りが良くなりました。 おかげで今はメインブームとガフ同時にボルトロープを引っ張っています。
フジツボ対策、ペラクリンのプライマー+船底塗料ですかこれは妙案ですね。以前にいっそのこと船底塗料を塗ってみようかと思いながらも電蝕が怖くって諦めました。
機帆走時のセイルセッティング、確かに見かけの風に対して調整するというのは理にかなっていますね。
追加の質問ですがジブも上げて同じように調整したほうがいいのでしょうか、それとも下ろしてしまったほうがいいのでしょうか? 上げて見かけの風にあわせれば推進力になりそうですが。
ジブ揚げても、問題ないと思います。スループ船は前方視界が見えにくいので西海橋通過などではメインだけにしてます。
返信削除ご教示ありがとうございます。 横風での機帆走練習してみます。
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