船、車、家、たまには旅行のこと等 備忘録も兼ねて気ままに書いています。

2022/03/04

べバストもどき中国製FFヒーター 耐熱(断熱かな)FFヒーター用スルハルテスト

船に取り付けようかトレーラーのプロパンガスFFヒーターを置き換えようかどっちにするか迷いましたがやはり暖房設備が何もない船に取り付けるのが先だよねということで船に取り付けることにほぼ決定。
ほぼが付くのは船体からちゃんと排気が出せるのかがまだはっきりとは見えていないからなんです。 

エンジンからの排気ホースに接続するのはホース耐熱温度が100℃程度しかなく無理、やはり船体に新たな穴を開けてスルハル(船体貫通金物)を通して排気するしかなさそうです。
そうは言っても排気の温度は170℃以上排気管出口温度も160℃近くまで上がります。
普通のスルハルを付けたらこの温度近くまで上がるでしょうからFRPの船体が持ってくれません。 普通のポリエステル樹脂を使ったFRPの耐熱温度は60~70℃くらいらしいです。
何かいいものないかしらと「耐熱スルハル」で検索してネットをほじくって探していたらヤフオクでFFFヒーター用排気スルハルと書かれたものを発見これは使えそう、でもお値段は5,800円。
正直この値段では手が出ませんがFFヒーターの排気を出す為のスルハルが存在することは判りました。 後は安いものを探すだけです。
eBay.comを手始めにあちこち探しましたが最終的にAliExpressで送料を合わせても2千円以下で買えるものを見つけて発注。 
2週間ほど待って届けられてきたのがこれ、ぱっと見はなかなか立派に出来ています。

製品紹介には材質はSUS316と記載されていましたが本体に磁石を当ててみると弱い力ですがくっついて磁性があるようです。 S316は磁性は無いはずなんですけど鋳物にするときに磁性を帯びるんでしょうかね?
取り付け用のパーツは全くくっつかないのでこちらはちゃんとしたSUS316かもしれません。
熱対策は出口側50mmほどが間に空間がある2重構造になっていてフランジに伝わる熱を減らすようになっています。
また取り付け用のパッキンもシリコン樹脂のような感じでフランジから船体に伝わる熱を出来るだけ減らすように考えられているようです。

ま、見た目だけでは分らないので実際にテストしてみて取り付け部の温度がFRPの耐熱温度以下であればスルハル経由で直接船外に排気をすることが出来ます。
もしFRPの耐熱温度以上であれば何らかの手を使ってフランジまで達する熱量を減らすしかありません。

ということで実際にテスト、排気パイプの先にスルハルを接続してパッキン間とフランジ近くに熱電対を取り付け温度を測ります。 この時の気温は13℃。

最強運転で約1時間、熱的には飽和して温度変化も無くなっています。
この時点での温度がメーター読みで
 パッキン間:75℃
 フランジ近く:72℃


パッキン間を測っているには青色のメーターなんですがこちらは実際の温度とメーター読みの間には5℃のオフセットが有るので実際の温度は70℃となります。
この時の気温は13℃ですから気温に対して53℃の上昇、ということは気温18℃の時にフル運転するとパッキン間は75℃まで上昇する計算です。 
う~ん判断に悩む微妙な数値、FRP、75℃に耐えてくれるんでしょうかね?

もう少し温度を下げたいということでスルハルに急ごしらえの放熱フィンを取り付けてみました。 

厚さ1mmのアルミ板をハサミで切ってホースバンドで締め付けただけのものですがさて効果のほどはどんなもんでしょうか? 面積的には3枚合計で75㎝2程度

フィンを付けた状態でフル運転1時間、

今度のパッキン間の到達温度(青いテスター)は、
メーター読みで58℃、5℃のオフセットがありますから真値53℃、周囲温度は先の実験時と同じ13℃のままでしたからこのいい加減な放熱フィンでも17℃も温度を下げる効果がありました。 気温18℃でフル運転しても58℃とFRPの耐熱温度と言われる60℃以下に抑えることが出来ます。 よしよし。

これに気を良くしてフィンに風を当てたら何度くらいまで下がるか様子を見たくなってサーキュレーターを引っ張り出してきて弱運転の風を当ててみました、手のひら風速計では1m/sくらいの感じ。

いい加減なテストですから放熱フィンだけに風を当てるということが出来ずにスルハル自体にも風が当たっていますがこの状態で1時間ほど運転して、
メーター読みで35℃、なんとフィンを付けたところから23℃もの温度低下です。
ここまで下がれば何の心配もなく船に取り付けることが出来ます。

この一連の実験結果から船に取り付ける際の形が頭の中に出来上がってきました。
かなりいい加減なプラン図ですがこんな感じ、

FFヒーター取り付け部の下側は密閉空間になっていて1か所だけ外部からの空気を吸い込むための穴が開いています。
FFヒーターの燃焼用の吸気は密閉空間から吸い込む形になるので外部空気を吸い込む穴からは新しい空気が吸い込まれてきます。
この吸い込まれてくる空気を放熱フィンに当たるような形にしておけば放熱のためのファンは無くても済みそうです。
もう一つこのプランの良いところは燃焼時は密閉空間は外部に対して負圧になっていますから排気系から多少の漏れがあったとしても燃焼用の吸気に戻り外部に漏れることはありません。

ということでイメージは出来上がりましたが実際の取り付け作業にはまだまだ時間が掛かりそうでこの冬には間に合いそうにありません。
次の冬に備えるためということでのんびりゆっくりやることにしましょう。

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