船、車、家、たまには旅行のこと等 備忘録も兼ねて気ままに書いています。

2026/04/05

SB2 PSSに異変が

event_note4月 05, 2026 editBy Noriyuki Tomimatsu forum2 comments
フランジカップリングを外した時に「あれ?」と思ったのがPSSのベロー。
PSSとはPackress Sealing Systemの略でプロペラシャフトから海水が流入するのを防ぐ装置で回転するステンレス製スリップリングと固定されたグラファイト製フランジで防水するものですがこの二つはゴム製ベローを潰した押し圧で密着するようになっています。
(PSSについてもっと詳しいい情報が知りたい方はこちらをクリックしてください。)
シャフトを抜くときには回転側のスリップリングを取り外す必要がありますがスリップリングをフランジから離れた位置まで移動させてもベローは縮んだままで戻る気配なし。

取り付けた時には20mm圧縮して取り付けたので20mm近く戻らないとスリップリングとフランジの接触圧は保てないはずなのでこれではほとんど圧力ゼロです。
手で押してみても縮みしろも殆ど無く再組付けしても水漏れの問題が発生しそう。
取り付けてから15か月ほどでこんなに縮んじゃうなんて異常としか言いようがありません。

さて対策はということで調べてみますが縮んでしまったニトリルゴム製ベローを伸ばすのは無理ということが判りました。となると新しいベローメインテナンスキットを買うしかありません。PIY(製造メーカーです)の正規代理店サムテックさんに発注しましたがお値段は36,300円、正直この出費は痛いです。
サムテックさんに15か月でゴムがへたるのは異常だからメーカーの保証はないのか問い合わせてみましたがメーカーの保証は無いとのこと、オゾンなどでゴムが侵されるとのことでしたがオゾンが発生するような環境ではありません。

Gemini にへたる原因について問い合わせたら考えられることは下記とのこと。

1,高温状態
2,化学的に侵される
3,過度な圧縮

1,2項に着いてはまず当てはまらないので一番可能性が大きいのは3項の過度な圧縮。
マニュアルによると20mm圧縮することと記載されていますが取り付け時に感じたのは「こんな大きな力で押さえなきゃいけないの?」ということ。20mm圧縮すると潰し代がほとんどないくらいの所まで行ってしまいますからね。20mm潰せというのが間違ってるんじゃないかと疑いたくなります。

発注していたベローメインテナンスキットが届いたので圧縮荷重と圧縮量の関係を調べてみることにしました。こんな実験好きなんですよね。
で、こんな仕掛けを作りましたベローの上に紐を付けた板を置いて紐の先に重りをぶら下げるというものです。紐はベローの中と作業台の隙間を通っています。

荷重を掛けてその時の長さを計った値まとめて表にするとこんな結果が


X軸:縮量 Y軸:荷重

このグラフから20mm圧縮した時の圧力は約14㎏ほどということが判りますが問題はその後の縮みしろの無さ底突きまでわずか3mmしかありません。やはりゴムの限界以上に潰してるような気がします。

新旧の比較写真も撮りました。

新品の自由長123mmに対してへたった旧品は111mmしかありません。12mmも短くなってしまったんですね。
おまけに旧品を潰してみると荷重7kg前後で底突きをしてしまいます。これでは再使用は全く無理。

ここまで色々調べて出した結論は、メーカー指定の20mm圧縮が間違い、新品も指定された圧縮量で使うとすぐにへ立ってしまう、この指定圧縮量は無視して水漏れしない最低圧縮量で使うのが正解、ということ。
ただ船台の上ではどこが最低限なのか確認しようが無いのでとりあえず圧縮量と荷重が直線関係に在る領域の中央付近の9mmでセットしてみることにしました。
海に戻った時点で様子を見ながらもう少し緩めれないか試してみます。

私の場合はたまたまカットラスベアリングを交換するためにシャフトを抜いたのでこの問題を発見できましたが世界中の他のユーザーはどうされているんでしょうね、不思議?


2 comments:

  1. ひじゅんⅢ2026/04/07 21:07

    いいですねー、PSS。手間もかからず安心。こっちは昔ながらのグランドパッキン。毎回水漏れのチェックです。以前通水せず摩擦熱で溶けたこともあって、気が抜けません。水が出なくても出過ぎても心配、いいですねー、PSS。

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    1. 確かにちゃんと働いている時には手間いらずなんですが一旦トラブルと後が大変です。
      このベローもメーカー推奨は5,6年ごとに交換、交換するにはフランジカップリングを外す必要がありますがSB2だとラダーも抜かないとカップリングが外せないかもしれません。明日にでもプロペラシャフト先端とラダーの距離を測ってみることにします。

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