BS2 YCのメインベアリングまで辿り着きました、でも結果に愕然

始めにお断りしておきますが長いです。

末續さんのところから55mmのソケットレンチと自作された特殊工具をお借りしてきました。
工具が来たところで今回のYC分解の一番の大物、フライホイールの取り外しです。
とにかくこのナット「でかい!」の一言、前にも書きましたが高々12馬力くらいのエンジンでこのでかいクランクシャフト必要なんでしょうかね。
ヤンマーの設計者に聞いてみたくなります。
ま、それはさておき取り外し作業に掛かります。
末續さんからソケットレンチを回そうとするとエンジン本体が動いて大変だったと聞いていたのでちょっとした作戦を立てました。

写真のようにエンジンは床に下ろしてフライホイールに10mmのボルトを立てて角材を挟み一方は床に当てて回り止めにします。
こうやっておいてソケットレンチの取っ手に鉄パイプを差し込んで延長して「えい!」と力を掛けたらバキッという音とともにナットが緩んでくれました。

ナットが緩んだらフライホイールの取り外し、フライホイールはクランクシャフトのテーパーにしっかり食い込んでいるので簡単には取れません。12mmねじ穴スタッドを立ててその上にナットを掛けて回り止めを行います。
 このスタッドに鉄板、木材を差し込み、ナットを掛けて締めこんでいきます。

2本の締め込みがなるべく同じになるように力を加減しながらしっかり締めこんだところでセルモーターを取り付ける穴から角材を当てがって大きなハンマーでガツン。

もう少し締めこんで2度目のガツンで取れてくれました。
末續さんは試行錯誤で3日かけて取り外したそうですが私はノウハウを伝授していただいてたので10分足らずで取り外しが出来ました。末續さんに感謝です。

写真が無いのですが今度は反対側にあるガバナーとカムシャフトを駆動しているギアを取り外します。

ここまで来たらギアボックスのハウジングをエンジン本体に止めているねじを緩めて取り外します。
これでクランクシャフトが抜けてきました。
抜けてきたクランクシャフトを見てみるとベアリングとの接触部分はかなり傷んで傷が沢山、ヤバ、これって使い物になるんでしょうか?



整備マニュアルでは軸径で0.1mm摩耗したら交換となっていますが感覚的にはそれ以上摩耗しているように感じます。
さてさて交換するにしても問題はヤンマーの在庫と価格、こんなパーツ滅多に交換しないでしょうから在庫がまだあるかどうか大いに疑問。
あったにしても今度は価格の問題。エンジンヘッドが約9万円とのことなんでこれと似たような値段か少し高い気はします。

クランクシャフトでちょっとショックを受けたところで今度はベアリングの引き抜きに掛かります。
ここでも末續さんの自作工具のお世話になります。
内側はベアリングと同じサイズの鉄板をベアリングのエッジに当て、外側はこんな感じで木材を当ててねじを締めこんでベアリングを外側に押し出します。

で、抜けてきた前側のベアリングがこれ。
同じようにクラッチ側のベアリングもこんな感じで抜き出します。
抜き出したベアリングをパーツクリーナーで綺麗にしてみるとなんともひどい状態、
ベアリングのホワイトメタルはすでに摩耗して無くなり、その下の銅メッキも半分は剥離してしまい鉄の下地まで摩耗した状態です。(上の写真が前側、下がペラ側のベアリング)

以前レポートしたオイルフィルターに溜まる小さな銅箔のようなものはここから来ていたんですね。

あれ、スラストベアリングは何処だと思い出して探してみたらクランクシャフトを抜いた際にクランクケースの底に落っこちていました。
これも目を覆いたくなるようなひどい状態、ホワイトメタル、銅メッキはすでに無くなりベースの金属がこすれてバリが出た状態になっています。
コンロッドのベアリングを交換した時にクランクケースの底に落ちてた金属片はこのバリが落ちたものだとやっと判りました。

それにしてもどうやったらここまで凄まじい状態になるんでしょうね?
単に運転時間が長いというよりオイルの管理がいい加減だったと考えるしか無さそうな気がします。

もう一つ気になるのがカムシャフトの端っこの摩耗、このスリット部分でオイルポンプを回していますが段が目に見えるほどすり減っています。
これも手直しの必要が有るんでしょうね。 やれやれ。

さて、クランクシャフトもメインベアリングもひどい状態になってることは分かりましたが問題は修復。
全てのパーツを新品に交換してしまうのが一番確実なんですがこの大物のクランクシャフトの在庫はどうなんでしょうか。
これが無いとなるとオーバーホール整備がとん挫してしまいかねません。
すぐにでもヤンマーさんに在庫を確認したいところですが事務所はすでに営業時間終了しているので今日は諦めです。
在庫が有ることを祈りながら1杯するしかありません。ただ、こんな時は1杯だけでは済まないんですけどね。





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