松尾さんにどうやって外せばいいのか訊ねた時にはどこかに抜け止めのねじがあるはずだから先ずはそれを抜かなきゃいけないとのこと。
スタンチューブが出ている外側を見てもそれらしきものは無いし、ラダープーリー取外しのついでに船内側も見てみましたがこちらにもそれらしきものは有りませんでした。
ちょっと分かり辛いですが中央がスタンチューブでFRPで巻いてあります。 チューブの左側がプロペラ部の船外に出ています。
いくらなんでもこんなに作業性が悪そうな船内側に止めねじは付けないよねということで外側を再度チェック。 ディスクグラインダーでFRPを全部削り取ってみましたがここにもネジらしきものは見当たりません。カットラスベアリングは打ち込んであるだけなんでしょうかね?
きっとそうに違いないということでこんな道具をこしらえて打ち出してみることにしました。
ワッシャ部分をベアリング内に差し込んで引っ掛けて鉄の板をハンマーで叩いて抜き出そうという作戦。
ワッシャーはそのままでは大きすぎて入ってくれなかったのでグラインダーで周囲を削っています。
グラインダーで削るなど面倒くさい準備をしたんですが残念ながらこの作戦は失敗、まったく動いてくれませんでした。
「やはり鋸で縦に切るしかないよね」という結論になりましたが鋸は持って来てないので明日に延期です。
翌日レシプロソーを準備して船へ、
鋸で切る前に事前準備でカットラスベアリングにねじを3本立てておきました。3分割する予定ですが切ったものを取り出しやすいようにとの配慮です。(あら写真が無い。)
作業中の写真も有りませんがレシプロソーで2か所を切って1/3が外れました。
1/3が取れたら残りはバールで引っ張り出せるかもしれないと立てていたねじの頭にバールを噛ませてグイッ、上手く出てきてくれました。
ただ内側には何の穴も無いので中を覗いてもねじの位置が分からなかったのも納得。
スタンチューブの中を覗くと「なんでこんなとこにねじが在るのよ!」と言いたくなる位置に固定ねじが頭を出しています。
ここって外と内の中間付近、とてもねじの脱着が出来るような場所ではありません。 全くメインテナンスのことを考えずにカットラスベアリングを事前に取り付けたスタンチューブを船体に装着したのではないかと疑いたくなりますね。
ま、なにはともあれ外すことが出来て良かったです。
カットラスベアリングの取外しが思ったよりすんなりと出来たので次はプロペラシャフトからのペラ取外し。
3枚翼ペラには使えないかもと思っていた末續さん自作のペラ外し工具、眺めていたら使えそうなので装着してみました。
工具の鉄板が曲がるほど締め上げても外れてくれないのでこんなふうに船台移動用のレールの上に立ててペラの尻尾側をハンマーで力いっぱい叩いてみましたが何度叩いても外れてくれませんでした。やはり長い時間が経過して固着してしまってるんでしょうね。
ペラ外しはもっと強固な道具か油圧プレスが必要だねと言うことでここで諦めです。
ペラは外れませんでしたがカットラスベアリングの実態も判ったので新しいものの発注に進むことが出来るようになりました。
一時はどうなることかと気をもんでいましたがやっと先が見えてきました。
今日の酒は美味くってつい飲み過ぎです。
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