インバーター式電子レンジ

今キャンピングトレーラーに搭載している電子レンジは単機能、単一周波数の電子レンジ、出力は700Wです。　インバーターで駆動するときには125Aの電流をバッテリーから引っ張ります。　この電流を少し減らせないかということでインバーター式の電子レンジを物色していたんですがどれも大型で高価なものばかりでした。やっと最近は小型のものも出て来て単価も下がって来たようです。

そんな中Amazonで見つけたのが日立のこの機種、単機能で小型しかもターンテーブル無しのフラット型でお値段も２万円以下とこなれています。

もう少し調べたらAmazonでも中古品が売られていて何と6,400円これは安いと即ポチッとしてしまいました。

届いたものを抱えてみるとかなり軽く感じます。

重量を測ってみると8.8kg、ちなみに今までのもの11.2㎏ですからその差は2.4kg、数字だけ見るとあまり大きな差ではないようですが実際に移動させるときなど腕への負担はかなり大きな差があります。

トレーラーに持ち込んで今までのものと比べてみると見てみるとサイズ的には今まで使っていたアイリスオーヤマのものとほぼ同じ、上が日立、下がアイリスオーヤマのものです。

貼り付けられているラベルに記載された寸法は若干異なっていますが裏蓋を見ると形状と言い細かいあなの位置といい全く同じにしか見えません。

メジャーで測ってみたら筐体のサイズは全く同じ、庫内入口サイズもｍｍ単位で同じ、両方ともMade in Chinaの表示がしてありますので日立もアイリスオーヤマも中国の同じ会社にOEM委託してるんでしょうね。

ちょっと話が横道にそれてしまいそうです。
さてこのインバーター式でどれだけ電流が減るでしょうか、実験です。

電子レンジに水を入れたカップを入れてスイッチオン、

先ずは今までのアイリスオーヤマもの、700W出力設定で123.7Aです。

次に日立インバーター式、600W出力設定で106.6A

インバーター式で500W出力だと86.6A

この電子レンジは自動温めの時だけ750W出力モードを持っているのでこの時の電流も確認

なんと144.6Amo引っ張ってしまいます。

バッテリーの負荷を考えるとこのモードは使わない方が良さそうです。

この計測結果からインバーター式の効果を検証してみると

トランス式のアイリスオーヤマブランド700W時123.7Aに対して日立のインバータ式は600W時106.6A、　出力比例で計算してみると、

123.7X600÷700＝106.0

という結果で消費電流値は出力差に比例していてトランス式でもインバーター式でも出力へのエネルギー変換効率はほぼ同じのようです。

インバーター式で効率アップを期待していましたがちょっとがっかり、ま効率ダウンよりはうんといいですけどね。

さてさて、インバーター式に換えて得られるメリットは何でしょう？

出力を選択することでそれに比例したした電流値で使うことが出来ますからバッテリーがへたってきて内部抵抗が大きくなった時には小さい出力で使うことが出来そうです。
温めに要する時間は長くなりますけど配線とバッテリー内部抵抗によるロスは減らせることになります。

もう一つはヘルツフリーになるので行った先の100V電源を直接使うことが出来るようになります。今までは50Hz地区に行くと100V電源が有っても電子レンジを使うときにはDC12V/AC100Vインバーターで60Hzで使うしかありませんでしたからね。

最後に腕力が衰えてきた私に嬉しいのは重量減による持ち運び時の負担軽減、私のように走行時とキャンプ時は置き場所を変える使い方の場合毎回の移動がずっと楽になります。

船に持ち込んだ時を考えると
キャンピングトレーラーでは2000Wのインバーターを搭載していますが船の場合はスペースの関係で1500W、出力が小さいので最大電流が小さくなるのは有難いです。
また船に持ち込む際にも狭くてマストステーなど邪魔物が多いバウスプリットを通る際には今までのものに比べて軽くなった重量も有難いですね。

ということで期待していたほど劇的な変化はありませんでしたがピーク電流の抑制と抱えた時の腕への負担軽減ということで投資金額の割には満足できる結果となりました。

今まで使っていたアイリスオーヤマのものフリマで売れればなおいいんですけどね。